【レポ】東京マラソンを走って
掲載日:2013.03.03
2月24日、東京マラソン42.195kmに参加、7時間のリミットの中、6時間30分以上かけて完走しました。
「ムダを斬る!」がキャッチフレーズの私。これまで東京都が行う事業について「こんなの必要ないよ」、「こんなことにお金つかってるの?!」という対決姿勢で議会で臨んできましたが、そんな私が有意義な事業と感じたことになりました。
東京マラソンは2007年から始まり今回で7回目の開催となり、今回からワールドマラソンメジャーに加入する名実ともに日本の代表的なマラソン大会に成長しました。
それまで任意団体だった東京マラソンが財団を設立し移管するという議案が議会に来た時、「また性懲りもなく天下り団体をつくろうと・・・・」という気持ちもあったので、実際自分が視察も兼ねて走ることで見える部分があるのではないかと考えていました。
私は最後尾に近い場所からスタート(Jブロック)、猪瀬直樹知事が見送る第一庁舎玄関のスタート位置まで13分かかってから本格的に走り始めました。
もともと体力には自信がありましたし、中学校時代は陸上部に所属していたこともあり、フルマラソンは初めてにもかかわらず、まぁ大丈夫だろうと少し甘く見ていました。
走り始めて10kmくらいまでは余裕の走り、「青色申告会陸上部」と書いてあるTシャツの方の後ろをぴったりくっついて走り、4時間台の目標はいけるかなと感じていました。
しかし、右足裏が慢性的な疲労(街頭演説で変な立ち方をする癖がある)で少し痛みを伴っていた場所が痛み始めました。15km超えたあたりからは激痛となり、20kmを越えると足を引きずりながら走る形に・・・・・
正直情けない・・・・という思いがこみ上げてきました。
そんな中、沿道の声援に精神的に背中を押されます。
「がんばれ~」、「行ける行ける!」声をかけられます。
この沿道の皆様の声援がなければ正直最後までいけなかったと思います。常に走っている方に対して無条件に応援してくれる方々は本当に一緒に走っている仲間だと感じられました。
<痛みが増していく中、スピードが極端に落ち、初音ミクやハイボール、サザエさんなどのコスプレをした人たちに抜かれていきます。これは沿道の方々を盛り上げるだけでなく、一緒に走るランナーに対しても気持ちを盛り上げてくれて非常に楽しませてくれました。
しかし、次第にそうしたコスプレ走者にも気を使えないくらい痛みが増していきます。
これはちょっと厳しいなぁと思い始めてきましたが、勇気をくれる様々なことが。
おそらく外国人のランナー、片言の日本語で「ダイジョブ?ガンバロガンバロ」と声をかけてくれました・・・・・
私を抜いていった親子ランナーがいましたが、そのTシャツの背中に
「息子へ、これまでいろいろあったが最後まで走り、一緒にゴールしよう」「親父へ、小さいころから迷惑かけたが今日は最後まで走り一緒にゴールしよう」といったような内容をペアルックで書いた二人を見かけたり・・・
「私は脳梗塞ランナーです。お先にどうぞ」とTシャツの後ろに書いてある闘病リハビリの一環として走ってる方に励まされたり・・・
30kmを超えたあたりから涙が止まらなくなってしまいました。普通ゴールした時に感動をして泣くことはあるのかもしれませんが、30kmあたりから泣き始める人はいないのではないかと思います。
恥ずかしくて恥ずかしくて前を向いて走れないことがまた情けない。
そんな中、「僕も走りたかった、うらやましいけど当選して走れる人がんばれ!」とプラカードを持ってる人を見かけます。
「走りたくても走れない方がいる中、自分は足をひきづって何をしているんだろう・・」そんな気持ちに・・
「絶対ゴールする、そしてゴールには事務所の秘書やスタッフ、同僚議員が待ってる!絶対笑顔で行ってやる!!」
ゴール直後、車いすでそのまま救護室へ行くことになりました。
今回の大会、ボランティアの方々の指揮命令系統がきちんとしていること、スタッフのランナーに対する気遣い、荷物をスタートで預けてゴールで受け取れるシステム、私を車いすで押してくれた学生ボランティアの応対の仕方など・・・本当にきちんとされていました。
このノウハウは大きいものがあります。
議員の立場として、資金的に、予算的に、決算的に様々な分析をしなければなりませんがそれは別の機会にご報告したいと思います。
ただし、こうした大会は議会の役目である是々非々のうち是だと確信することができました。